不安と開放感が交差するイタリア人のメンタリティ、今やイタリアのみならず世界中の人が同様ではないでしょうか。今日ご紹介する記事(Donnamoderna誌)は自粛が続く日本でもきっと役に立つでしょう。ぜひ参考になさってください。
『ファッション色彩療法:心に効く色を着る』
非常事態の最中にレベルMaxの悩みやストレス軽減に正しい色使いが役に立つかもしれない。「疲れた心に効く」色の選び方。
色は敏感に心や気分に影響を与える、#andratuttobene(新型コロナウイルス禍のイタリアでイタリア人の心を掴みシンボルになった標語:訳注)のシンボルと考えれば即座に虹がイメージされる(andratuttobeneは虹の絵とセットで広まった:訳注)。色彩療法の起源はとても古く、エジプト人やギリシア人は高価な色で病室を彩る、軟膏を着色する、また彩色した石は様々な体の痛みと戦うために用いられた。色彩療法の根本にある理論はファッションにも応用できるだろう。心を落ち着かせて気分を良くする色を着ることは精神や体を良い状態にするための助けになる。(中略) 着る人だけでなく見る人もハッピーにする色彩療法をベースにした着こなしにチャレンジしよう。
① 純粋なエネルギー・チャージのための赤
色彩療法で真っ先に挙げられるのが赤。着る、見る、家を赤く塗るもしくは赤で飾る。こうしてエネルギー・シャワーを浴びる。心や体にエネルギーを充填してくれる色で、セックスにも効く。うつ症状、インポテンツのような性的不調、関節の痛み、インフルエンザのような症状、眠気、疲労、過労を癒すアジュバント(薬物による効果を高めたり補助したりする目的で併用される物質・成分の総称)のように作用する。赤は目を通してみる人にエネルギーを体中に伝達することができる。しかも体温を上昇させて血圧を刺激する。もしあなたがパートナーや同居人と退屈で鬱屈した日常を送っているなら、小さなブラウスにペンシルスカートを組み合わせるように家でTシャツと赤いパンツ着てみて。あなたが選ぶ赤のアイテムはあなたを文字通りフィル・ルージュ(赤い糸)=主役に見せてくれるだろう。楽ちんなジャンプスーツは着る人や見る人にはち切れそうなエネルギー(性的、それ以外にも)を与えてくれるだろう。出かけるときは上着にアクセント程度か赤いアクセサリーが良い:トレンチコート、ブーツ、赤いトートバッグですれ違う人にエネルギーの御裾分けをしよう。
② 穏やかさに浸るための青
赤の対極に青がある。温度(赤は暖色、青は寒色)でも心に及ぼす作用でも二色は対極にある。青は精神をリラックスさせる効果があり心の平安、落ち着き、穏やかさを促し肉体にも作用する。精神が完全に穏やかになると筋肉もリラックスする。不眠、興奮、イライラ、ストレスを改善し、肝臓で浄化する働きを助けて、いら立ちを軽減して精神が集中できるように促す。動悸や血圧を改善し、心身を総合的に穏やかにする。この時期特に必要とされる効能だろう。
リラックスしたい、あるいは周囲をリラックスさせたい場合は青を使った着こなしをしよう。ナイトウェアに取り入れることが理想的、青いパジャマは眠りを誘い、睡眠の質を向上させる。とはいえ青は最強の鎮静剤の一つだからどんな物にも合う。ダークウォッシュジーンズとパーカー、コーンフラワー色のペンシルスカートとカーディガン、エレクトリックブルーのミニドレスなど、どんな物でも青色であれば心身を落ち着かせてくれる。
外出には革のジャケットかスプリングコートに靴とバッグ、全て青で統一して。誰でもあなたを見たら趣味の良さと周囲に放射する穏やかさに衝撃を受けて、あなたはストレスフルな環境に対する解毒剤になるだろう。
③ 陽気さがグッと詰まった黄色
一般的に、今のような時期には特に微笑みや声を上げて笑うことが生活において大事である。陽気さは心身のどんな問題にも対応できる解毒剤だ。それの代表格が黄色、極めて優秀なビタミンカラー。 レモン色は静かな自然のエネルギーの代表色で健やかな感覚を直に引き出すことができる。この色を身に着けることで変化への欲求と楽しさから気分が良くなる。 具体的に黄色は優秀なデトックスだ:毒を排出し、消化器官に効き、消化を助ける。疲れているときや食欲不振のときに黄色は笑顔とエネルギー、食欲を取り戻させてくれる。私たちの日常着にぜひ取り入れたい色である。
ワンピースか黄色のトップス×ショートパンツの組み合わせであなたはエネルギッシュになり周りを元気づけるでしょう。あるいはアクセサリーで黄色を取り入れる、こうすればトータルカラーを損なうポジティブでチャーミングな魅力があなたを輝かせる。 外出の時はパンツあるいは革のバイカージャケットから覗く黄色のパーカーで着こなしは完璧になる。金の指輪とイヤリングを身に着けることで、黄金色が愉快な気分を呼び覚まし、輝くような魅力が更に増してあなたは女神のよう。
④ 悩みと戦う緑色
悩みを吹き飛ばし平穏を取り戻すのに役立つ色はたくさんある。その中でも緑色は特筆に値する。希望の色(民間のことわざのごとく)は現実に決意と一徹さを表す代表色である。実際に緑色に刺激されて危機的な状況で難しい選択に立ち向かうことができる。揺るがぬ決意と共に行けば苦悩が和らぐことを感じる。悩み以外に緑色はしつこい頭痛(悩みとセットになっていることもしばしば)に効くとても良い治療色でもある。ワードローブにグリーンがあると自分を美しく感じ同時に少し落ち着くだろう。また周りにも同じような効果をもたらす。
ダブルのジャケットとパンツのスーツはエレガントで理想的で、家にいなければならない時にも良い。快適さが一番と言う人には緑色のデニムのサロペットとトップスのコンビネーションがオススメ。カジュアル×アーバン×カレッジスタイルはあらゆる人に似あう。出かけるときはビロードのブレザーでとてもシックに仕上げて、全体を爽やかに。
⑤ 楽観的になるためのオレンジ
悲観的で悲しい?色で解決しよう、オレンジ色で。オレンジ色も黄色と同じくビタミンカラーの仲間で、精神をビタミンの栄養を与えるように頭を活性化させる。 色彩療法の世界ではオレンジ色は甲状腺の病気と喘息の治療に用いられている。精神的観点ではオレンジ色は楽観的になり快活さを取り戻させる。この時期、楽観主義はあまり“お呼びではない”ので、再びオレンジ色で楽観的になろう!
室内着ではシャツワンピか夢のようなシルクのスリップドレスが魅力的にスタイル良く見せてくれる。Dulcis in fundo(甘い歌詞は最後に=最後にこそ本当の楽しみが訪れる)、これこそ楽観主義の極み。外出の時はエレクトリックオレンジ色のショートコートやスプリングコートかダブルのブレザー。または上機嫌をはじけさせるようなオレンジのアンクルブーツが道行く人も愉快にさせる。
⑥ 逃げ出すことを夢見る青みがかった紫
自宅隔離があなたを縛る?紫を着て想像力を刺激して精神的に逃げ出す。青にすみれ色を混ぜたこの色は想像力を増進させ、希望に満ちた未来と良い思い出の間を飛びまわり頭を気分転換させる。具体的に紫色はいろいろなことに役立つ、腎臓、膀胱、肌に関係する問題に対処するときに使われる色だ。 フリルやひだ飾りが付いた服ははためく旗のように、あなたが想像的な段階にいるという事を皆に知らしめる。家でも紫を着ることはとても趣味が良く洗練されている。あるいは日中の一番温かい時に出かける時に黒革のジャケットと合わせて紫を着る、鋲打ち革ジャンのロックテイストは永遠に廃れない。アクセサリーは何でも良い!紫はどんな色とも相性抜群。紫色のバッグ、ベルト、パンプス、あるいは派手なネックレスはブルージーンズから赤いパンツまで、緑色のスカートから茶色のトップスにいたるまでどんなアイテムともあう。
⑦ 心身強壮のためのインディゴブルー
最後に登場するのはインディゴブルー、紺色やネイビーにかなり近い独特な青色だ。色彩療法の基本7色の仲間で、強壮や浄化作用がある。聴力、視力、臭覚の基本的な感覚3つを刺激する。感覚を鋭くしたい?だったらインディゴブルーは心強い仲間になってくれる。家ではインディゴブルーのサテンのキモノかフレアスカートと短いパーカーが心と体の癒しになる。あなたが見たり、嗅いだり、聞いたりすることに興味をそそられるようになり、無気力で退屈さに立ち向かうことができる。出かけるときは、エレガントさを誇示したいのであればインディゴブルーは最高の切り札になる。きわめてよく似ている紺色と同様に、濃い青色であるインディゴブルーは陰気にならずにシックに見せる理想的な色だ。暗色と言っても葬式を思わせる黒はやめよう。
適した色を選んで自分に似合う方法で着てみよう。
効果はある!鏡の中のあなたにも、あなた自身にも!
(訳ここまで)