コラム

「メイド・イン・イタリー高校誕生!」

karakimami

昨年メローニ政府が発足した時、イタリアのメディアは「極右政権いつまで続く?」的な報道をしました。イタリアのメディアは概して左寄りなので辛口なのは当然です。今年に入って税制改革でサラリーマンにとっては減税になり、その時の見出し「左派政権は増税、右派政権は減税」は印象的でした。

そして海の向こう側からやってくる難民問題でも、当初イタリア側は難民救助船(5隻)の入港拒否&難民受入拒否し騒動になりましたが、結局国際法の観点から見て渋々承諾しました。この騒動ではフランスがイタリアをいつものように非難し、自国のNGO難民救助団体が雇っている難民救助船はフランス側が受け入れることに渋々同意し、それを理由にイタリア側から送られてくる難民受け入れを拒否しました。この類の騒動はいつものことなので特に驚くことはありません。ちなみにフランスがマルセイユの軍港をわざわざ開港して受け入れた難民救助船から下船した難民は国際スペースにとどめ置かれた、との報道がありました。その後の成り行きは知りませんが国際スペースはフランスの領地とはみなされません。何かと話題のメローニ政権ですが、難民問題に関してはEU加盟国が承認し協力する枠組みを調整中とのことで、メローニ首相は何としても実現させると意気込んでいます。

 イタリア最大級ワインの祭典Vinitalyに参列した際に「Made in Italy高校」構想を口にしていました。昨年の選挙時も話していた構想ですね。何かと言うと…

 「食べ物、ワイン、ファッション、アートを中心に学ぶ高校。最初の年は国際貿易の動態分析とイタリア製品の防衛について勉強する。履修科目の中にイタリア文学、歴史、少々の地理があるがラテン語はない。食べ物とファッションに関して学ぶことを想定しているが、政治・経済の法律、コンピューターも勉強する。3ン年からはイタリア製品の事業と経営を学ぶ。言い換えれば企業、ビジネス、財務、マーケティングの関係を学ぶわけだ。ファッション、アート、フード業界を勉強してから、イタリア製品および国際市場を学ぶことになる。また3年次からは哲学の授業もある。」

 という学校です。日本でもできそうですね、「メイド・イン・ジャパン」を勉強する高校、学校名は各地で違うのです、例えば「江戸っ子高校」や「浪速っ子高校」とか。それはともかく先月末、イタリアの閣僚理事会はメイド・イン・イタリー法を承認しました。そのための資金は10億ユーロということです。どんな高校ができて、誰が教えるのか?興味深いですね。

 メローニ首相はイタリアのNHKであるRaiやイタリア文化に関しても「狭量な左派から解放する」と話しています。EUの中でそれなりに大きな影響力を持つ(経済的影響力?ではない)イタリア、極右政権で変わる姿に他国の国民も刺激を受けそうですね。

 話は変わりますが、現代のローマには観光業以外に目立った産業はありません。ヴァチカン市国もあり、ローマ帝国時代のフォロ・ロマーノもあり、コロッセオもあり、ネロの黄金宮殿もあるし…もちろん現代ではイタリアの首都だから政府もあります。でも地面の下にはわんさかある遺跡以外に、もしかしたら現代の黄金が埋まってるかもしれません!何が埋まっているというと、何とリチウム。カンパニャーノ・ディ・ローマはイタリア最大のリチウム鉱床の可能性があり、レアメタルの密度は地球上で最も高いということです。Enel、Vulcan Energy、Altaminが調査中で、地元民はびっくり仰天といったところです。リチウムは一トン当たり8万ドルするそうなので、これが本当ならすごい地元おこしですね。ただし、地面を掘っても古代の遺跡や遺物がでてくる可能性があり、文化保護と経済の両立ができるかどうかが今後問題になるでしょう。ネットやスマホがなかった時代は出てきた遺跡を適当に調査して報告書を作成してコンクリで埋めちゃう、なーんて荒業ができたのですけれど。今は観光バス行き交うフォロ・ロマーノ傍の大通りも実は………昔は大らかでしたね。

 最後に。発掘が続くポンペイで人骨が発見されました。言わずと知れた紀元後79年のヴェスヴィオ火山噴火の犠牲者で、彼らはパン工場に避難したのでしょう(考古学地区内Regio IX)。さらに神話の場面を描いたフレスコ画(一つはアポロンとダフネ、もう一つはポセイドンとアミューモーネー)もアトリウム近くの壁で発見されました。3人は大人2人、3~4歳児1人。床に倒れた状態(床に直接触れていた)で、屋根裏部屋が崩壊して負った怪我の痕跡もありました。崩壊した屋根裏部屋の残骸には白い軽石も混じっていたことからプリニー式噴火の最初の段階だったことも分かっています。またポンペイではCasti Amantiの遺跡からも地震の犠牲者とみられる推定50歳以上の男性2人の人骨が出土しています。2人は地震で倒壊した壁の下敷きになりました。現代技術を駆使して発掘が進むポンペイでは毎年重要な発見があります。今回も3人の人骨は過去掘ったところから僅か40㎝下の地面から発見されていますし、今後もこのような発見が続くでしょう。

では

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