新しいHPにします!と言いつつ一年がたちました。もうどうなってるのかしらっと周囲をイライラさせておりましたが、数年間のハードワークの後ですっかりグレていましたが、ようやく仕事に本格的に復帰し始めました。
有能でやさしいWEBデザイナーさんのおかげでHPもすっかり新しく、美しくなりました。これからどうぞよろしくお願いいたします。
さてイタリアは現在厳しい経済状況にさらされていますが、といっても日本も同様に厳しい冬の時代を迎えていますね。
Monti首相がどのように経済を立て直すのか、そのために縁故主義とか組合の影響力とかイタリア経済の足を引っ張る諸々の原因をどれくらい排除できるかということをく興味深く見ていきたいと思います。
ところで話は変わりますが、当校では本の持込講読が可能です。
昨年からはMachiavelliの「君主論(Il Principe)」を読む授業が始まりました。Alessandro Manzoniの「結婚の約束(I promessi sposi)」の講読も続行中です。その他いろいろ皆様面白い本をお持ちくださるので講読の授業って本当に面白いです。
上記の2冊は日本語に訳されているので「べつに日本語で読んだっていーじゃん」と思われるかもしれませんが、でもね、原書で読むって本当はぜんぜん違うのです。翻訳するときに抜け落ちちゃうこと-例えばそれぞれの作家固有の言い回しとか、イタリア語と日本語の表現の違いとか。
イタリア語はとても語彙が多い言語で、語彙一つ一つがビミョーに違うのです。その集大成である本は言ってみれば一つ一つの原書は特有の味わいを持ち、かそけき香りを放っているわけです。でもすごく残念ですが翻訳作業の過程でそういう原書が持つ香りがたくさん抜けちゃうのです。イタリア語→日本語という全然言語体系が違う言葉に訳すので仕方がないのですが。
だからイタリア語の文法と会話ができるようになったからもういいや、ではなくてそこからもう一つ踏み込んだ講読の世界は大人が好みのブランデーを味わう、そんな楽しさがあるんです。
イタリアのお土産で絵本を買ってくる人は多いです。かわいいし、インテリアとして飾っている人も多いです。語学学習の目的で購入する人も結構いるのですが、実は絵本を最後まで読むことは結構難しい場合があります。語学力云々ではなく、内容的に大人が読むにはストーリーが単純すぎてつまらないことがあって途中放棄することもかなりの確率であります。
もし日本語の絵本だったら、子供に読み聞かせるために読む以外に、まじめに絵本を読む大人はあまりいないでしょう?本を選ぶときは、語学力で選ぶのではなく、本の内容に興味があるかで判断する方が良いです。