ピザはイタリアを代表する食べ物で、今や世界で愛されています。日本同様にイタリアでも年末になると「今年一番の…」が特集されますが、今回はピザ。
ピザの王様は言うまでもなくmargheritaマルゲリータで、margherita con bufalaスイギュウのモッツァレッラで作るマルゲリータが2番目に続くことは当然ですが、その後は時期で変化します。さてレプッブリカ紙で今年最も愛されたピザたちが1月~12月のカレンダー形式で発表されました。La lista delle mie pizze preferite(私の好きなピザのリスト)に是非加えてください。
*店名(場所)オーナーの名前の順に記しています。
1月 Mani di vellutoマーニ・ディ・ヴェッルート
店名:Masanielliマサニエッリ(カンパーニア州カゼルタ県カゼルタ) Francesco Martucciフランチェスコ・マルトゥッチ
ブロッコリーのペースト、スイギュウのリコッタ、スイギュウのモッツァレッラ(Calcagno di crosta liscia “Casa Madaio”)、黒豚のサルシッチャを使う。一見シンプルなこのピザが考案されたのは1年前、今やグルメの世界でなくてはならないピザに。
2月 Ripieno di scaroleリピエノ・ディ・スカローネ
店名:Carmnellaカルムネッラ(カンパーニア州ナポリ県ナポリ)Vincenza Esposito ヴィンチェンツオ・エスポジート
チコリ、ガエタの黒オリーブ・オイル、松の実、干しブドウを使う。 これぞまさしくナポリの伝統ピザだが、ヴィンチェンツォはこれにより一層磨きをかけた。
3月 Pisellinaピゼッリーナ
店名:Diego Vitaglianoディエゴ・ヴィタリアーノ (カンパーニア州ナポリ県ナポリ) Diego Vitaglianoディエゴ・ヴィタリアーノ
エンドウ豆のクリーム、カリカリに焼いたパンチェッタ、モッツァレッ ラ、パルミジャーノの皮を使う。手頃な春の食事にぴったり。
4月 Delicataデリカータ
店名:Ciarlyチャーリー(カンパーニア州ナポリ県) Raffaele Bonettaラッファエーレ・ボネッタ
ピエンノーロのトマト(pomodoro del Piennolo rosso principe borghese)、黄色トマト(pomodoro giallo giagiú)、 スイギュウのストラッチャータ、手作りのマスカルポーネ、チレント特産のカチョリコッタを使う。夏には不向きなピザだが、寒くもなく暑くもない季節に相応しく新鮮で軽やかな風味のピザ。
5月 La mia Neranoラ・ミア・ネラノ
店名:Le Parùleレ・パルーレ(カンパーニア州ナポリ県エルコラーノ)Giuseppe Pignalosaジュセッペ・ピニャローザ
ズッキーネ・ディ・スカペーチェ(ナポリの風土料理、ズッキーニをオ リーブオイルで炒めてヴィネガーで味付けたもの)、プロヴォーネ・ デル・モナコ(チーズの一種)を使う。オリジナリティ溢れるピザ。
6月 Mammarellaマンマレッラ
店名:Pizzeria Gaetano Genovesi ピッツェリア・ガエターノ・ジェノヴェージ (カンパーニア州ナポリ県ナポリ) Gaetano genovesiガエターノ・ジェノヴェージ
マンマレッレのアーティチョークのムースを詰めたコーニ・ディ・ブレ ザオーラ(赤ワインと綱領を加えて熟成させた牛肉ブレザオーラを円錐 形にしたもの、リコッタチーズを詰める事が多い)、砕いたヘーゼルナッツ、バジル、オリーブ・オイルを使う。Ivan de Benedictisシェフとの協力で生み出されたレシピ。
7月 Caciottellaカチョテッラ
店名:Bella Napoli ベッラ・ナポリ(カンパーニア州ナポリ県ナポリ)Vncenzo Di Fioreヴィンチェンツォ・ディ・フィオーレ
カボチャの花、プチトマト、ルーコラ、チレントのカチョリコッタ、サラミとパルミジャーノのナスのオーブン焼きを使う。一見すると超過債のピザだが、一口ごとに絶妙なハーモニーが口に広がる。
8月 Fiore di zucca e aliciフィオーレ・ディ・ズッカ・エ・アリーチェ
店名:Carlo Sammarco 2.0カルロ・サンマルコ2.0 (カンパーニア州カゼルタ県アヴェルサ)Carlo Sanmarcoカルロ・サンマルコ
カボチャの花(baby campani)、モンティ・ラッタリのモッツァレッラ、 黄色プチトマト(Piennolo giallo)、表面をカリッとさせたポッツォリの新鮮なアンチョビ、ソレントのレモンのすりおろしを使う。ユネスコ無形遺産に登録申請されたピザの一つ。地元産のアンチョビはフライにせず、カリッとするように焦げ目をつくるように焼く。少し脂っこいがトマトやレモンの酸味が後味を爽やかにする。
9月 La papaccellaラ・パパチェッラ
店名:Casa Vitielloカーザ・ヴィティエッロ (カンパーニア州カゼルタ県トゥオーロ)Ciccio Vitielloチッチョ・ヴィティエッロ
出来立てのこのピザは9月に一番良く合う、とはチッチョの言葉。 カゼルタの黒サルシッチャの風味がピーマンの甘さと溶け合って美味しい。
10月 Prima Classeプリマ・クラッセ
店名:Prima Classeプリマ・クラッセ (カンパーニア州カゼルタ県カゼルタ)Enzo Bastelliエンツォ・バステッリ
アジェーロラのモッツァレッラ、スコットーナ(18~24カ月の雌牛肉) の挽肉、モントロの赤玉ねぎ、バジル、エクストラヴァージン・オリーブ・オイルを使う。玉ねぎの風味が良い。
11月 Piazza e patateピッツァ・エ・パターテ
店名:50 kalò 50カロ(カンパーニア州ナポリ県ナポリ)Ciro Salvoチロ・サルヴォ
セロリとポテトのクリーム、ニンジン、パルミジャーノの皮、豚の皮、サイコロ状にカットした24カ月熟成DOPパルミジャーノ・レッジャーノ、黒コショウ、エクストラヴァージン・オリーブ・オイルを使う。伝統的にはパスタとコンビネーションさせるレシピである。
12月 Cicoli e Scagliuozziチコリ・エ・スカリウオッツィ
店名:Pizzeria La Notizia53ピッツェリア・ラ・ノティツィア53 (カンパーニア州ナポリ県ナポリ) Enzo Cocciaエンツォ・コッチャ
チコリ(カンパーニアの郷土料理、豚の脂身を使う)、ポレンタのフライ (サイコロ状)、ペコリーノチーズのすりおろし、コショウ、サレルノ産エクストラヴァージン・オリーブ・オイル、バジルを使う。ポレンタのフライはべたべたせず軽い風味で、しっかりした風味が冬に良く合う。