コラム

「変わるCampo de’ Fiori カンポ・デ・フィオーリ、ローマに残る伝統的青空市場」

karakimami

カンポ・デ・フィオーリはローマ観光の目玉にはならないかもしれませんが、旧市街を散歩する観光客の多くがひやかしに寄るところです。ここは古くからある旧市街の青空市場で今でも庶民の日常に欠かせない市場です。

市場の目覚めは朝早く、その名(カンポ・デ・フィオーリの直訳は花の野)の通り美しい花を売る屋台から、生鮮食品を売る屋台、加工食品を売る屋台、果ては一度洗ったら穴が開きそうな安い服を売る屋台(規模は小さい)まであり、午後2時ごろには既に店仕舞いを始める…そのようなところでした(現在はかなり規制されている)。現代の規制とどう付き合えば古き良き時代の市場を維持できるのか?試行錯誤を重ねている様子を伝えるニュースがありました。

ところでこの記事が掲載されたイル・メッサッジェーロ紙はローマが地元なのでこのようなローカルニュースが載っているのです。

『ローマ、カンポ・デ・フィオーリ市場にとっての将来は?伝統が消えつつある』

ヴィニャローラ(古くからある質朴な田舎料理で、vignarolaヴィニャローラの語源は野菜売りを意味するローマの隠語vignaroloにある)は、今やもうカンポ・デ・フィオーリにはない。少なくとも数世紀前から田舎から野菜を売りに来ていた農夫は姿を消している。今となっては果物売りのアンナ・マニャーニと魚売りのアルド・ファブリツィの口喧嘩をはやし立てる様子を再現するだけでもかなり骨の折れることだ。

住人が“安い食べ物”(もしくはリキュール、観光客に色目を使う三色パスタやトマトピューレと言い換えようか)と定義する食品の“圧倒的な侵略”の前で新鮮な野菜や果物を売る伝統的な屋台の台がきしむ。要するに広場では現在の46屋台(34屋台以上が食べ物屋で、8屋台は食品関係ではない)のうち花屋の屋台3つだけが生き残った。

カンポ・デ・フィオーリの未来についての議論がCommissione Trasparenza del Campidoglio(カンピドーリオの公明さに関する委員会の意味)があるセンターで火曜日に行われた。

《計画》

歴史街区協会の会長ヴィヴィアナ・ピッチリッリ・ディ・カプアが率いる住人達からの抗議はM5S(五つ星運動党)の議員ファブリツィオ・トランキーナの、商業委員会に提出する請願書の中に組み込まれた:「カンポ・デ・フィオーリで売られている一般的な商品の性質に関して今後の決議をもって議論を進めることが有用に思われます。」

オルランド・コルセッティによると、青空市場に関する商業の新しい規制は、歴史あるカンポ・デ・フィオーリ市場の性格をひっくり返してしまう危険がある:「最近の規則は、例えば供給という主題に終始してしまう可能性があるのです。」

結局、この規制は民主党が行った規定「不法ライセンスの合法化」で、完全に不評を買い市の評議員アドリアーノ・メローニでさえも気に入らなかった。理由は、事実上カンポ・デ・フィオーリのいつもいる行商人の団体が何年も前から望んでいた優先権を正確に再編成するものではなかったからだ。

《危険性》

商業委員会は、歴史ある市場の特殊性を保護することを意図したがコルセッティと住人は“食品”の定義(“食品”は新鮮な商品だけを意味するのか、それともアーティチョークのフライも含めるのか)をうまく定義できなかった2003年の決議を検討しなければならないだろう。

オルランド・コルセッティの説明では「304条を緩和するためと販売できる製品の特殊性を盛り込む為に住人と一緒に動いています。」彼はさらに「包装した製品も販売できます、なぜなら食品部門で扱う事だからです」と付け加えた。その後、執行部と都議会は市場の特殊性の類型化を決定することができると思われる。例えばかつて何の問題もなく営むことができた薬草市を開くことなど。

ピッチリッリ・ディ・カプアは、何年も前から中心街に流れ込んであらゆる物を売るミニ・マーケットの二の舞になるのではないかと「(決議を)拡大解釈して歪められること」を恐れている。

「新規制を前に304条は抵抗するのか、あるいは引き出しにしまわれて終わるのか?カンポ・デ・フィオーリに何がやってくるのか?」コルセッティは問う。彼は続けて「誰かがアーティチョークをフライにしようと思う、誰かが生ジュースを作る、そして他にもものすごく大きな変化がありました、リキュールや保存食品を売る事など。今市場の特殊性が失われようとしている、生鮮食品を売らなければならないのです」

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