Accademia Italiana

本格的に学びたい方のためのイタリア語教室。アカデミア イタリアーナ

RUBRICA イタリアに関する情報とコラムをお知らせします。 時々イタリアでないことも。

唐木 麻美 )

「大量の難民がヨーロッパもたらす事態①」

先日の同時多発テロで目立たなくなったリビアやチュニジアからの難民問題ですが、現在も一日に数千人がイタリアにやって来ます。ギリシアでは観光客に交じって上陸しているというニュースもありました。このように短期間に大勢の難民がイタリア(欧州)に入ることによって次第に社会問題が顕在化しています。

イタリアーオーストリア、イタリアーフランスの国境は不法移民の入国を阻止するために必要に応じて閉鎖されるのですが、今回ご紹介する記事は過去の国境閉鎖とは違った問題を浮き彫りにしています。この記事が書かれる数日前からヴェンティミーリアでは移民の通行を許可しない、またフランス国内で不法滞在者が見つかった場合はイタリアに送り返す方針のフランスと大勢の難民の処遇を巡ってイタリア側とで膠着状態が続いていました。

「 《パリの決断》

フランス、マントン(イタリア語名・メントーニ イタリアとの国境沿いに位置する街)で移民4人の通行を許可『だが我々(フランス)の方針に変更はない』 フランスの警察はマントンで留め置かれていた難民4名の通行を許可したが『再送は通常通りとする』。EUは難民船対策に軍隊の動員を許可。 その日の午後、4人の難民がマントンのフランス警察署で解放された。リグーリア州のヴェンティミーリアの国境に留め置かれている多数の移民問題が日に日に苛立たしいものとなり、それに関してパリが再考し方針を変更した形だ。しかし、『我々の方針は変わらない』とAlpes-Martimes県庁の上級責任者はANSA通信に答えた。『イタリアに向けての不法移民の〈再送〉は通常通りの方法で〈続ける〉』のだ。フランスが移民に関して審議に入ったその日に厳格になった。フランス人大司教たちは『政治理論からの脱却』ことが必要であると述べ、オランド大統領自身は『移民の原因に注意を払う』必要性を支持している。

《EUから軍隊の出動が許可された》

ブリュッセルから不法移民ビジネスに〈鋼鉄の一撃〉の許可が下りた。政治部と防衛部の28か国代表はEuNavFor(European Union Naval Force)欧州連合海上部隊の人身輸送ビジネスに対する軍事作戦を満場一致で可決した。議論の余地のない決定事項として月曜日に外務委員会から軍部に正式な通達があるだろう。外務省筋の話。

《テロリズム、USA:2014年は、移民問題はイタリアにとって過酷な試練》

地中海の移民の流れに関して米国が介入している。2014年には『イタリアに記録的な数の亡命者、避難民、経済移民がやってきた。その数15万人、難民ビジネスの仲介者たちは難民全員を送り込むためにイタリアの国境警備隊の能力に挑み、これら難民はリビアから地中海を渡ってきた。』金曜日に発表された米国のテロリズムに関する年次報告より。

《マントン通行を許可》

マントンから確認中だが、これは国境で記録された事実のようだ。フランス警察は午後一番でマントン警察に拘留されていた難民4人のベンティミーリアからの通行を許可した。通行許可が下りたことをLaPresseに明らかにした。同時に同様の境遇にある難民もナンバープレートのない小型トラックに乗せられてフランス方面へ運ばれていった。だがこの事をもって難民拒否の姿勢が転換したというのではない、と数時間後Alpes-Maritimes市はANSA通信に語った。

身分証不所持で警察に拘留されていた4人はSan Luigi警察で登録された後、釈放されマントン方向へ戻ることが許された。4人は実質的にフランスで自由に行動することができる。

《難民のキス》

数日前にサッカーのキスのような事態を目にした。フランスの対応が硬化したことに対応して我々も(イタリア)同様の対応をした。つまりイタリア警察は未成年の難民や警察が出身地を確認できずフランスから『送り返された』移民を実質受け入れなかった。各国の警察が難民を押し付けあう事態は金曜日も続いている。その日の終わりにはフランスの国家憲兵隊が送り返した難民40人をイタリア当局は拒否した。彼らはフランスに留め置かれている。

《オランド曰く『移民の原因の注意を向ける』》

現在のところオランドフランス大統領は保護を要請している移民をEU各国に割り当てる構想に反対する意見を繰り返している。ブラチスラヴァでポーランド、ハンガリー、チョコ共和国、スロバキアの首脳と会見後のプレスコンフェレンスで『移民の発生源に注意を向けるべきだ』と断言した。『移民割当制は意味があるものとは思えない。正しい解決方法だとは考えていない』と強調し、EU各国がそれぞれの責任で引き受ける事が正しい道だと付け加えた。

《フランス人大司教たち:『政治理論から出る』》

フランス人大司教たちも恐怖や偏見を脇に置いて移民に手を差し伸べるようにと仲介している。 メッセージには、難民ビジネスを行う犯罪者のみならず『私たちが過去のものとしてきた非人道的行為を政府や軍隊までが時として行うことがある』と強調している。ヴァチカン市国のオッセルヴァトーレ・ロマーノ紙によると大司教たちの書簡には『難民たちは問題という物などではない、彼らは男や女、子供なのです。彼らは人間なのです。国家の主権を脅かす勢力でもなければ危険物でもないのです。彼らをその様に見なすことはあってはなりません。安全や治安対策の観点から見た移民理論からの脱却が必要です。』ヴェンティミーリアとカレーの悶着後に届いた、このメッセージはカンペールの大司教ローラン・ドニャン、カトリック使節団の司教委員会委員長、オルレアンの大司教ジャック・ブラカール, Consiglio per la solidarietà(連帯を促すための委員会)委員長、パリ大司教補佐、Pastrale dei migranti(移民の司祭)のRenauld de Dinechinが署名した。

大司教の代表Georges Pontierと常設委員会のメンバーはフランシスコ教皇が述べた『恥』という気持ちを分かち合い、『尊厳をもって生きたいとだけ望んでいる世界中の貧窮している男性、女性、子供を無視して、内に籠っていることはできない』と断言した。」

 

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