Accademia Italiana

本格的に学びたい方のためのイタリア語教室。アカデミア イタリアーナ

RUBRICA イタリアに関する情報とコラムをお知らせします。 時々イタリアでないことも。

唐木 麻美 )

「レオナルド・ダヴィンチのDNAを追え!」

 欧州選手権が終わりました。イタリアは半世紀ぶりに優勝しました。イギリスとの試合にはマッタレッラ大統領も駆けつけて観戦、イタリアの隅々まで大興奮に沸きに沸いた夜でした。マスクもソーシャルディスタンスも完全に忘れ去られ、かんしゃく玉を鳴らして大興奮で声を張り上げていた人々…熱狂の悲鳴が感染爆発の悲鳴に変わらない事を願うばかりです。

 さて、イタリア国立統計研究所発表によると2020年の消費者世帯の可処分所得は2,8%減少(マイナス320億€)、過去2年分の成長分は一気になくなりました。一方貯蓄傾向は8,1%から15,8%まで上昇しました。世帯の一時所得は928億€(マイナス7,3%)、大規模な公的介入(610億€)が損失の3分の2を補填する形になっています。また出生率に関しては、イタリア統一始まって以来もっとも低い数字404,104人に、一方死者数(746,146人)はイタリアのメディア曰く「boom di decessi(死が大流行)」で第2次世界大戦以降これほど増えたことはありません。絶対的貧困世帯は、2019年6,4%でしたが2020年は7,7%(200万世帯)と急激に増加しています、経済的に悪化する傾向は北部でより顕著になっていますが南部の貧困率(9,4%)は最も高く、中部(5,4%)は打撃が一番少ないようでした。ちなみに世帯に外国人が一人でもいる場合の貧困率は25,3%になります。結婚も一気に減って2019年と比べてマイナス47,5%、ロックダウン後も大勢が集まるパーティーは最近まで禁止でしたからね。学校も昨年はほぼリモート授業になっていましたが、授業を受けない子供たちの割合は全体の8%でした。映画鑑賞や博物館・美術館にかける費用も減っていますが、当の映画館も通常通り営業出来たのは僅か67日、部分営業134日、完全休業165日でした。博物館・美術館は部分開館173日、休館は126日でした。こうしてみると本当に大変な年でしたね。

 さて、今回のコラムではイタリアが誇る天才レオナルド・ダヴィンチの遺伝子を探るプロジェクトに関する記事(アンサ通信)です。このプロジェクトは継続中なので興味深い続報が今後も出てくるでしょう。レオナルド・ダヴィンチに限らず、ルネッサンス時代は記録や資料、遺骨がかなり正確に残っている事が多いので社会や経済以外に遺伝病の研究もされているのです。

『レオナルド・ダヴィンチのDNAを追え!

生存している子孫14人を確認』

 レオナルド・ダヴィンチのDNAを辿る旅は、最新の完成度の高いダヴィンチ一族の系図のおかげで大きく躍進した:何十年に及ぶ資料解析を基に1331年から現在まで21世代を復元し、父方の系譜で生存する14人の子孫を特定した。14人中13人はこれまで知られていなかった人たちだ。結果は雑誌Human Evolution上にレオナルド・ダヴィンチ美術館(Museo Ideale Leonardo da Vinci)の創立者アレッサンドロ・ヴェッツォージとレオナルド・ダヴィンチ・ヘリテージ協会の会長アニェーゼ・サーバトによって発表された。この研究結果はルネッサンス期の天才の遺伝子解明に役立つだろう。

 「2016年には既にレオナルドの生存する子孫35人を特定していましたが、彼らの大部分は女系の子孫で、直系ではありませんでした。この中にフランコ・ゼッフィレッリ監督も含まれています。そしてレオナルドのDNAに関して彼らから有効な情報は得られませんでした、特にY染色体は男性にのみ受け継がれる染色体で25世代にわたってほぼ変わらない状態で受け継がれています」とヴェッツォージは記者に説明した。

 現在まで続く、男系で直系の新しい子孫に辿り着くことができるかもしれない(父セル・ピエロと異母兄弟ドメニコの系譜)。1世代の年齢幅は1歳から85歳、住んでいた場所はヴィンチ村以外に近隣の村ヴェルシリアも含まれる。ヴェッツォージが明らかにした彼らの職業は会社員、土地測量士、職人など、ありふれたものだ。さらに彼らのDNAはインターナショナル・タスクフォース“レオナルド・ダヴィンチDNAプロジェクト”の調査のために今後数カ月かけて分析される予定だ。当プロジェクトのリーダーはJesse Ausubel(NYのロックフェラー大学)、後援はRichard Lounsbery Foundation、またカリフォルニア州ラホヤのJ.Craig Venter Institute、特にフィレンツェ大学生物学部(デイヴィッド・カラメッリ学部長)や複数の大学及び実績のある研究所が協力している。

(訳ここまで)

ではまた。

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