日本同様イタリアも寒いですが、19日から少し寒さが和らぐそうです。ローマではホームレス支援協会が地下鉄駅をホームレスの滞在先として特別に開放することを市に要請し、最終的には新型コロナで閉鎖しているホテルなどを収容所として活用したいとのことです。昨年のクリスマス同様、温かい食事も支給されるとか。昨年から新型コロナが原因で失職し家賃を払えず路上生活になる人が増加の一途なので、一時的な支援以外に長期的な支援も今後必要になるでしょう。
ファイザー製薬のワクチン接種は17日時点で医療関係者を中心に約112万3012人になりました。18日の感染者は8824人、死者377人と1万人を切っています。実はイタリアは北部ロンバルディア州や南部シチリアなど一部の感染が最も深刻な地域でロックダウンに入っています。昨年末から規制を緩めたり厳しくしたり週替わりランチのように政府は細かく手綱を取っているのですが、感染者が減少しているのはその辺りが効を奏しているのかもしれません。隣国オーストリアでは2月まで完全なロックダウンに入りました、フランスも厳しい規制は変わらず継続中です。
数週間以上前からイタリア政府はレンツィ元首相の党 Italia Viva（通称IV）の殴り込みで揺れています。レンツィ氏曰く
「…問題は私の性格ではなく、学校再開が失敗している件、新型コロナの犠牲者が増加している事、欧州の中でも最も深刻な経済危機、ワクチン接種の遅延、我が国に相応しくない復興計画、突然止まってしまったインフラ整備、中小企業の廃業なのです。私ははこれらのことを話し合いたいのです。」（18日掲載のFanpageのインタビューより部分訳）
コンテ内閣総辞職、信任投票など連日情報が錯綜していますが、国民の半数は現政府が継続することを望んでいます：
「数週間あるいは数か月前にわたる口論、マッテオ・レンツィによって政府の危機は幕を開けた。イタリア人はどう見ているのか？IV党のリーダーが政府に噛みつく事に理解を示したか？イタリア人はなぜレンツィが政府に嚙みつくのか分からないし、もし理解しても評価していないとCorriere della Sera紙のナンド・パノチェッリは調査結果を明らかにした。政治危機の理由が分からない人は42％、分かる人は45％で13％は無回答だった。だが政治危機を理解している人と理解していない人の間にはっきりしたデータ浮かび上がってきた：政治危機はレンツィの個人的利益あるいは政治的利害から発していると考えている人は市民の44％に上る。IVの党首として政府の方針に疑義を挟んでいると思う人は16％に過ぎない。（中略）コンテ内閣は継続するべきとはイタリア人の意見である。43％が現内閣の継続を支持し、36％は内閣総辞職が良いと考えている。イタリア人49％は現政府の舵取りを好ましく思い、夏以降低下していた支持率はパンデミック前の水準に戻りつつある。」（Fanpage紙から部分訳）
ちなみに同記事によるとIV（Italia Viva）の支持率は最低の2,4％ですね。レンツィ元首相は憲法改正を問う2016年の国民投票で惨敗し内閣総辞職＆首相退任しました。その後父親の会社が従業員を不法就労していたなど親族の違法行為のニュースでしばらく世論を賑わせたことが今や懐かしく思い出されます。
さて、イタリアでは毎年文化事業促進のために「Capitale italiana della Cultura」（文化の首都）が選ばれ、選出された市は特別な予算＆補助金を受けて展覧会や講演会など一年にわたって文化的な催しを開催します。フェデリコ・フェリーニ監督の生地リミニが選ばれた時は「フェリーニを偲ぶ街中散歩ツアー」というものもありました。今年の Capitale italiana della Cultura 2021は昨年から続いて Palmaパルマ、また2022年はナポリ湾に浮かぶ小島 Procidaプローチダが選ばれました。残念ながら現在はイタリア全土で新型コロナ感染予防のため博物館・美術館その他文化施設は閉館しています。そのため文化の首都としての活動は休止状態で、パルマ市は文化施設再開を政府に陳情しています。せめてネットで催し物を配信してほしいと個人的に願っていますが…差し当たってYouTubeで楽しみましょう。
オススメは
Procida： https://www.youtube.com/watch?v=8U-TBEMtjOk
https://www.youtube.com/watch?v=tvkgLRhPdrs
Palma： https://www.youtube.com/watch?v=lvMgsterZro
https://www.youtube.com/watch?v=B8mpeJ-rMZM
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