コラム

「ファッションの法則に縛られてはなりませぬ」

karakimami

 イタリアではワクチン接種が進み、6月15日の感染者は1,255人、死者63人と激減し、“普通の生活”を目指して猪突猛進しています。ただしイギリスでインド変異株の感染者が急増している事を受けてイタリアでもこの点は非常に警戒しています。またロンバルディア州とプーリア州で同変異株の小規模なクラスターがあったことが懸念されます。でも大概のイタリア人は今やウキウキで夏のバカンスの計画を立てて準備していることでしょう。雑誌などでも“今年のビーチに持っていくバッグ特集”や“旅行企画特集”などが出てきました。そしてヴェネツィアを皮切りにファッションショーが1年半ぶりに開催されます。もっともファッション業界にはコロナ関係なく大混乱が続いているので先行き不透明ですね。

 そんなこんなで今回はファッションについて。「自粛生活が続いてどんな服を着ればいいか分からない」、「いつも同じ服で飽きたけどどうして良いか分からない」とか「断捨離したいけど、何を捨てればいいか分からない」、「リモートワークでワードローブが変わって途方に暮れている」などイロイロな悩みの解決にぜひ参考にしていただきたいとDonnaModernaの記事を簡単に訳しました。

「“誰にでも似合う黒”、“柄on柄とか柄+柄はゼッタイ不可”…

ファッションの都市伝説から自分を解放して!」

 “黒と濃い青(紺も含む)は合わせて着てはいけない”、“派手な色をミックスするのは大罪”…何度こういう事を耳にしたか?いわゆる“モードの法則”は実際多くある、とても厳格で(私に言わせれば)ウザい。

で、これって本当かな?

答えはもちろん“いいえ、そんなことはございませんわ!

”では、これは“モードの嘘つき神話”ってこと?

まぁ、そう。幸運なことに、こうした公理はモードのカリスマ的指導者の軍団によって個人的でクリエイティブなファッションの掛け声と共に正体を暴かれる。

結局のところ、本物のエレガンスとは私達一人一人のファッションスタイルに磨きをかけることに他ならない。でも、言うのは簡単だけど実行するのは難しい。確かに。まず自分の好みを特定して、次にどのように自分に合わせるか理解しよう。

「自分自身を知らなければ偉大なスタイルを持つことは決してできない。あなたは人生を本当に生きることは決してできないでしょう。私にとってファッションの最悪な段階は、鏡の覗くとき鏡の中に見る物が自分自身と認識できないこと」とはアイリス・アプフェルがかつて言った言葉。ほぼ1世紀にわたって君臨するファッション・アイコンの黄金の法則は的を得ている。

従うべき処方箋は二つだけ、“もし…”とか“無理!”は厳禁すべし!自分を良く知り、あるがままの自分を信じて(ついでに自分のワードローブも信じて)、ファッションの決まり事やステレオタイプから自分を解放するのだ!(中略)

 もっとも名高いファッションのお約束10か条に永久の別れを言おう!

① ジーンズは、容認された唯一の“快適な”アイテム

 ジーンズは、かつては最上級のエレガントな服で占められた洋服ダンスの中に入る権利がある唯一のアイテムだったが、今やそんなの当たり前。他の快適なアイテムを締め出すのは良くない。確かにジーンズはフォーマルからカジュアルまで多種多様にコンビネーションできるが、他にもアイテムはある。ジョガーズパンツやバミューダパンツも選択肢に入れられる。特にお堅いアイテム、例えばシャツやブレザーとのコンビネーションが良い。勇気を出して着るべし!

② ワードローブは“一つ”のスタイルに統一しなければいけない

 そんな必要はない!同じスタイルを遵守しなければいけないなど、どこにも書いてない。好みが二つ以上ある人は支離滅裂だと誰が言った?スポーティ・スタイルの極みが同時にグラマーにだってなり得る。機能的なワードローブとは、たとえスタイルが同じでなくても、着方を分かっているアイテムで構成されていることが大事。私達はいろいろな面を持っているのだから、相応しい時に上手にコンビネーションして着ればいい。折衷主義が洋服ダンスを救う。

③ 柄のオンパレードはダメ

 柄のオンパレードは…見る人にとって殴られたような衝撃であることは間違いない。失敗しないためにどうすれば良いのか?一番大きな柄の最も優勢な色と、同色の小さい柄を合わせてニュアンスを統一する。同じ柄を大小で組み合わせるのは、よく見られる手法だが良いアイデアだ。試してほしい。

④ 夜はクラッチバックかポシェットだけ

 確かに。持ち手がない手で持つ小さなバッグ“クラッチ”あるいは“ポシェット”はエレガンスな装いを保証してくれるアイテムだが、エルメスのケリーなどのミディバッグだって24時間毎日持つことができる。だから本当に特別にエレガントでフォーマルな場合は文句なしの正統派クラッチで、友達とのディナーなどもっとくだけた時はミディバッグを持つ、セミフォーマルな場合でも大丈夫。

⑤ 黒は誰にでも似合う

 色彩調和(ハーモニーカラー)の観点からこのテーマは明らかになっている:すばらしく素敵なファッション・エラーだ。他の色と同じく、黒は肌色系の色や様々な色をミックスする着こなしと相性が良いが、罰金ものの酷い場合だってある。しかもトータルブラックはメンタルヘルスの問題と言ってもいいだろう。黒=エレガンスに固執するのは意味がない、黒は難しい色と言っても良い。良く知らないで黒を身に纏うことは、誤解を生む可能性がある。

⑥ スカートとスニーカーのコンビは禁止

 靴の作法ではその通りだが、-法は破られるためにある-現代では上等なスニーカーはペンシルスカートやロングスカートとも使用可能だ。スポーティーあるいはコンフォタブル・シックの着こなしを知って正しく合わせること。文句なしの完璧な着こなしでいざ外へ!

⑦ 黒と濃い青(紺も含む):無制限の組合せ

 世界(おっと失礼!モードの間違い)の古い格言、黒と紺を一緒に着ることはできないと主張する人がいる。そんなことはない!実際この色の組合せは最も話題になり議論されてきた。でも、今やこんな都市伝説は打ちのめされて沈んでしまった。青の正しい色調を知り、黒と青の正しい配色を知ることは当然だが、一方でこの2色コンビに制限はない。シンプルだがとてもシックな色合わせだ。

⑧ 痩せている人だけがどんなものでも着こなすことができる

 偉大な幻想、暴くにはいささか込み入っているファッションのまやかしだ。本当のところは、体の曲線が重要で、自分の体が持つ曲線を熟知することが大事なのだ。痩せていようとふくよかだろうと、どんな体にも独特の曲線がある。その曲線が服に命を吹き込む。サイズの問題ではなく、自分の体を知り、服で体を引き立たせるテクを磨く事。

⑨ 派手な色は組み合わせが難しい

 レモン・イエロー、ロッソ・カルディナーレ、エレクトリック・ブルー、エメラルド・グリーン…コンビネーションするには難しい!こうして派手な色は避けられ、いつも同じ色を買い、使いやすいニュートラル・カラーのアイテムがタンスに溢れる。派手な色を見慣れて、幾つかの法則を知るだけで充分なのに。こうした着こなしは少しポップで一見するとちょっと難しい。成功例としては、同じ色調を隣り合わせに持ってくる(要するにカラーサークルで近くに並ぶ色)と洗練された着こなしになる。また補色(カラーサークルで正反対に位置する関係の色の組合せ)は刺激的だ。ぜひ試してほしい。

⑩ ビジューアクセサリーは夜は避けたほうが良い

 これも偽の神話だ。今や大きな色石や、ごついチェーンのアクセサリー、果てはグミ・アクセサリーまで大人気でイットガールの必須アイテムである。Tシャツとジーンズのコンビのようなカジュアル・スタイルに使える。あるいは、すこし固すぎるスーツを一新するのに良い。昼間も使える?もちろん。

(訳ここまで)

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