Accademia Italiana

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唐木 麻美 )

「イタリア経済の今後、IMFの報告」

イタリアでは長引く不況にイタリア人自身が移民になって欧州の他の国や中国やアメリカに移住する事がここ1~2年見られる現象です。この社会現象を指して第3次移民などとも呼ばれます。シリアから難民船でムスリムの難民が毎日漂着するのを尻目にイタリア人自身は新天地を求めて脱イタリアを目指す…なんとも皮肉なことです。

さてANSA通信にIMF(国際通貨基金)の調査結果が載りました。何となく分かってはいたけれど、やっぱり…な内容をお伝えします。

『イタリア人は20年前より収入が落ちている。 1995年より低い水準、国民の29%が貧困層に転落の恐れ』

イタリア人の稼ぎは平均して20年前より低く、給与と就労可能年齢層の資産を併せてもユーロ導入初年の1995年の水準に及ばない。イタリアに関するIMFの報告書(Article Iv)にそうはっきり記載された。同時に一人当たりの所得が経済危機前の水準に戻るのは10年かかることも力説されている。貧困危機にあるイタリア人の割合は29%に上昇(最も高い値が南部の44%)していることも強調されている。このような状況下で“イタリアからの移民数は高止まりしたまま”なのだ。

イタリア経済は“質素な景気回復3年目”の実験を行っている最中だ。IMFは景気回復が続くと予想されても“疑念”が残るとしている。つまり“政治の不確実性”“改革過程で想定しうる困難”“金融の脆弱性”“金融政策を正常化する間の信用リスク評価”に疑念が残るというのだ。2016年の経済成長0,9%の後でIMFは2017年の国内総生産は+1,3%、2018年は1,0%になると予想している。

遅い成長と経済危機は労働者層と若年層への影響が大きく、こうした人たちの失業率は35%と“とても高い”。IMFはイタリアに賃金契約の改良することを勧めている。特に製造業の労働者への賃金を全国的な水準である企業の賃金と同様に引き上げることでサラリーマンの数が4%増加することにつながるだろうと強調している。IMFは2017年に失業率は11,4%に低下し、2018年には11%になると予想する。

≪アメリカへ市場開放を維持する利点は≫

アメリカは市場開放から利益を得ていると、トランプ大統領が指摘する通商合意の再検討に関して審議に入りつつIMFはアメリカに向けた同報告書でこのように断言する。“参加国全員に利益を供与できる方法で通称合意を近代化する余地がある”とNafta(北米自由貿易協定)は含みを持たせた。

                            (訳ここまで)

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