Accademia Italiana

本格的に学びたい方のためのイタリア語教室。アカデミア イタリアーナ

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唐木 麻美 )

「傷ついたとき立ち直る方法」

日本では終わりと始まりの春、桜吹雪を涙で曇った目で眺めた経験がある人も少なからずいるのではないでしょうか?

新しい生活に期待と不安で一杯になりながら一歩を踏み出す、でもなかなかうまくいかなくて落ち込む、そんなこともあるかもしれません。 苦しいことが続くわけじゃない、明日は明日の風が吹くと頑張れないかもしれない。

その時はやってみましょう、この記事を参考に…

自分が傷ついたと感じたら…立ち直るための7つの哲学

周囲から批判されたり、嫌なことをされたりして傷つくことはよくある。

ドイツ人精神療法士Bärbel Wardetzki はエッセイの中で傷ついた状態でいることは悪いことではないと、私たちにアドバイスすると同時に、いつまでもウジウジ悩まず新しい一歩を踏み出すための7つの方法も教えてくれる。 いつまでも傷ついているのは良くないこと?そんなことはない。

侮辱、恨み、憤り、怒り、絶望の感情を感じることは全然マイナスなことではないし、当たり前のことでもなく、むしろ反対にこういった感情は私たちが持っている決断力からでてきていると、 Wardetzki は役に立つ啓発本のなかで持論を展開する。

『 Pronto soccorso per l’amima offesa(傷ついた心のための救急病院』 (Urna editore) では傷ついた心から前向きな解決方法の選択をするのはずべて自分次第だという。 満足するからといって結果を考えない行動はだめだ。敵をだまらせる、地面にたたき伏せる、自尊心を傷つけられたのと同じくらいの屈辱を与える、こんな行動は本当の解決にはならないし、心の傷が癒える訳でもなく、ショックや無力感、さげすまれた苦しみ、屈辱感、自分が必要とされていない疎外感から自分が解放されるわけでもない。

もしあなたが傷ついたかもしれないと感じた時、字義通り「(自分が傷ついたかどうか)決める」作業に取り掛かることは、良い兆候だと Wardetzki は説明する。 実質的に自分の感情に責任を持つことを強いられる点はあるが、その点から「あなたがやった事で私は傷ついた」と口に出すことがより正確だろうと彼女は強調する。これには別の意味もある「私たちは屈辱感に左右されない」、「攻撃を受け入れるか押し返す」ことができるかどうか。

そして、心穏やかに暮らす、復讐心にかられることなく、怒りに支配されることもなく。

傷つけられた怒りをなくして、立ち直るための7つの考え方

① 犠牲者の役割は放棄して、間違いを正したいという強い気持ちに支配されないこと。

侮辱というのはどのようなものであれ、その屈辱を受け入れるか拒否するか、自分で選択できる可能性を秘めている。この方法で自分を守ることができること、他人が自分より力を持って支配しているという固定観念が間違いだと分かるだろう。

② 怒り、軽蔑、恨みの感情を脇に置いた方が良い。実際、キレたり、憤慨したり、復讐心に燃えて他人を攻める態度は、心が傷ついたときに芽生える真の根本的な感情を隠すための方法の一つであることがままある。

苦しむより怒りに任せたほうが容易い、でもそんなことをすれば心の痛みと建設的な怒りをごまかすことになると同時に健全な心に回復することが遅れることになる。

また問題を整理し消化していないことが原因で起こる精神身体の不調を引き起こすかもしれない危険性もある。

③ 傷つけられた状態で自己陶酔で自分を満足させる、つまり他人から注目され、他人が自分の話を傾聴し、他人に認められ、理解されて、そして敬意を払われる、中心的存在になる。

このような傷つけられた気持ちを遮断するための方策は「自分を満たすことができることの上限を積極的に決め」ておこなうこと(決めたことを書いて残すことも良いだろう)。

自分について過小評価していないかどうか良く考えること、なぜなら「自分を過小評価しようとする人はより傷つく傾向にあるから」。

④ 極度に傷ついたと感じた時、今時分を傷つけたことが過去の傷を開いたかどうかで心の傷の深さが決まることを忘れないで。「過去にも起きた類似の事がまさに急所を突く」ということ。

でもこれでは過去にあなたを傷つけた人の存在を再び思い出して自滅する。 過去の傷をよく吟味して、過去を思い返して今回の件と過去を同一視する前に少なくとも一日あるいは一晩待つこと。

⑤ カップルという関係では、多くの問題は二人の距離感から起きる。すなわち一緒にいたいという気持ちと依存状態へ陥ることへの恐怖、自由でいたい気持ちと捨てられることへの恐怖感から発生する。

パートナーに感情(例えば捨てられるかもしれない恐怖心)をぶつけて二人のうち一人だけの責任にして相手を責めることは簡単だが、一連の喧嘩やありとあらゆる罵りあいを引き起こす。こういった事は二人で責任を分かち合うことで回避できる、

すなわち自分の矛盾する感情や衝動を良く知ることにつながる。

⑥ 傷ついた瞬間、心の痛みを無視したり、偽るよりもそれをはっきり認めることは有効である。とはいえ心的外傷後ストレス障害( PTSD )の問題がある、極度のストレスを経験した後ではどのような人間にもこの問題は起こりうる。

もしあなたが悲しいのなら、どうぞ泣きなさい。否定されることは苦しい、その時は苦しむことを自分に許そう。

⑦ 時にはあなた自身が相手を傷つける側になることもある、そして傷ついた人の反応があなたに似たような感情を引き起こすかもしれない。

この場合、最も良い方法は相手をどのように傷つけたか理解し、責任の度合いを測りつつ相手と距離を置くことと同時に、傷ついた人から少し遠ざかるようにする。

しかし相手があなたに罠を張っていなかったかどうか検証すること、なぜなら過敏な神経は他人をそれとなくコントロールするための有効な道具になりうるから。 犠牲者になろうとする犠牲者=死刑執行人は空想の世界に生き嘘をつく、あなたに加害者の役割を無理にやらせようとする者からは身を隠すこと。」 ( La Repubblica)

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